「ぐし」とは何ですか?また、何処にしてもらう物でしょうか?
「ぐし」とは、絹しつけ糸で表0.3mm、裏4mmくらいの間隔で細かい針目で縫うことです。生地を押さえる役目があるので、内揚や袖口など、「きせ」の崩れやすい絹布などに用います。飾りとしての役割もあります。
また、仕立の良し悪しを判断する為に比較しやすい部分です。当社の「ぐし」は、細かく、均一で非常に美しいとの自負があります。ちなみに、手縫い仕立も、ハイテク仕立もどちらも「ぐし」は手縫いです。
グシを入れる場所としては、主に内揚に入ります。留袖は通常「総グシ」といい、内揚に加え、袖口・衿・褄下・裾にも入れます。地域によっては、身八つ口に「通しぐし」を入れる所もあるようです。(東京より北の人に聞いた話ですが、魔よけの意味があると聞いています。身八つ口から入ってこないようにだそうです。)