着物の種類と紋

必ず5つの上絵紋が入る黒留袖や喪服は第一礼装となり、身内の結婚式や葬儀に使用されます。必ず日向紋(ひなたもん)を入れるといわれていますが、最近は、陰紋(かげもん)を入れる方もいらっしゃいます。

色留袖を比翼仕立にする場合は、三つまたは五つの抜き紋を入れます。五つ紋の場合は、黒留袖と同格になります。この場合は総グシにすることをお勧めします。三つ抜き紋も準礼装として、パーティや披露宴にも着用できます。比翼仕立てにしない場合は、お好みで一つ紋(抜き紋・縫い紋)または紋なしで、訪問着感覚で着用できます。色留袖と訪問着と兼用で着れる様に、比翼無し・グシを腰と衿に入れて、一つ紋を入れる方もいます。

訪問着は紋を入れない方が多いように思いますが、準礼装としてなら抜き紋を、略礼装としてなら縫い紋を一つ入れてはいかがでしょうか。

色無地も正装として着用できる着物です。抜き紋を五つ入れると礼装として着用できます。私は見たことはないのですが、色喪服として着用できるとの事です。抜き紋一つ・三つ、縫い紋一つ・紋無しでもOKですので、紋の有無で着用の幅が大きく異なる着物です。

小紋はあまり紋を入れないのですが、入れるとしたら抜き紋又は縫い紋を一つ入れましょう。個人的には縫い紋をお勧めします。縫い紋は糸色や縫い方で雰囲気が異なりますが、好みで入れてよいのではと思います。江戸小紋(鮫・行儀・通しなど)は抜き紋一つで略礼装として着用できます。

無地の紬にはスガ縫いの紋や加賀紋(大き目のお洒落な縫い紋)をいれると、雰囲気が華やぎます。

関連記事